荒れた大地
轟々と吹く、無慈悲な風。
埃にまみれた、かつては白であったマントは、それに殴られるが如くはためく。
足元にあるのは、色褪せる事も忘れただ枯れきった雑草。
見渡す限り、命の色は無い。
ただ、絶望にも似た灰色と失望を誘う褐色が広がる。
―――其れ即ち、死に似たり―――
だが自分は立っている。
死の大地に、自分の足で堂々と立っている。
さあ、進もうか。
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